不眠症になる意味「不眠症が教えてくれるメッセージ」
こんにちは、橋本麗子です。
身体が伝えるメッセージを受け取る事で、自分本来の生き方に気付き、
人生を変えていくお手伝いをしています。
本日は、不眠症ついてお話しさせていただきます。
夜眠れないので、睡眠導入剤を処方してもらっている、
そんなお話をよく伺います。
”寝る”という行為は、普通なら誰もが自然に出来る事。
誰もが当たり前に出来ることが自分には出来ないのほど
寂しく、悲しくなってしまうものはありません。
ましてや、薬に頼り続けることも、なるべくならしたくないですよね。
不眠症をもたらす意味を知ることで、
不眠症が少しでも改善するようお伝えしてしていこうと思います。
不眠症とは
不眠症の症状も原因も人によって様々です。
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寝つきが悪く、30分以上経っても眠れない。
途中で目が覚めて、なかなか寝付けない。
朝早く目が覚めてしまう。
寝たはずなのに、ぐっすり眠った気がしない。
このような症状があるといわゆる「不眠症」と呼ばれるようです。
「不眠症」を医学的観点からみた原因は、以下の5つに分かれます。
・身体的要因 (病気の症状)
・精神的要因 (不安、恐れから)
・薬学的要因 (服用中の薬、カフェイン、アルコール)
・生理学的要因 (時差ボケ、昼夜逆転の生活)
このように要因は分かれますが、
人間の身体の仕組みから言えば、「朝起き、夜寝る」のが自然のサイクルです。
寝る時に働く副交感神経が上手に動こうとせず、
活動する時に働く交感神経が、それよりも優位になってしまうために
「眠れない」という状態になります。
狩猟時代の本能の名残で、獲物を仕留めるために、危険を回避するために
必要だった交感神経。
それが今、身体を休める時にも働き、常に緊張状態のまま、プレッシャーがかかったまま、という事ですね。
何に対して、「緊張し続けること」を自分に課しているのか、
その根本原因を見つめて、状況を改善していくことが、不眠症の改善にも繋がっていきます。
私の不眠症の経験
ストレスが原因ですよ、
細かい事を気にしてしまうのが原因ですよ、と言われていても、
なんて言いたくなりますよね。
私もそうでした。「性格は変えることができない」と思っていました。
ですが、「わからない」「できない」という言葉は、
残念ながら、自分を知るという事から自ら遠ざけてしまっているようなものです。
「心の状態」は「身体への表現」となって伝えようしています。
それなのに、
「わからない」「できない」と脳に伝えてしまう事で、
わかろうとする気持ち、
潜在意識からすれば、「わかって欲しい」「変えて欲しい」と願っている思いや
「変えたい」とする本当の気持ちを自分で押さえてしまうことになりかねません。
「わからない」「できない」という言葉で、
今の自分を見つめることを無意識に避けてしまっていないでしょうか。
今の状況、環境は変わらない、変えることができないと思ってしまっていないでしょうか。
人は変化を嫌う性質があります。
なので、表面の意識とは違い、無意識に「変わりたくない」と思ってしまいます。
そうなると、
例えば、自分にとって受け入れることができない状況が目の前にやってくると
自分を変えるよりも先に、
自分以外のせいにして、
周りの環境、状況、相手にばかり変わるよう求めてしまいます。
私も以前、不眠症でした。
1時間以上寝付けず悶々とし、やっと眠りについたと思ったら、数時間で起きてしまう。
目が醒める時間は、必ず夜中の3時半。そして、「またこの時間か、、、」という落胆。
そこから朝まで一睡も出来ず、ジリジリと夜が明けていく様子を眺め、
明け方に30分から1時間ほど、いつの間にかうたた寝をして、身体がだるいまま起床する。
そんなことを4〜5年近くしていた時があります。
しかも、その時頻繁に見ていた夢が、毎回ライフルを持って逃げ回る夢ですから(笑)
それは、それは、とてもしんどかったです。
自分でも一体どれだけ「心」にここまで負担をかける程追い込んでいたのか、
今思うと本当に呆れてしまいますが、当時は深刻な悩みでした。
そんな私も今ではぐっすりです。
寝る前の携帯は良くないと世間では言われていても、
携帯を持ったまま、いつの間にか寝入ってしまっている、なんてこともしょっちゅうです。
人は、決めたら変わることができます。
今の状況や環境は過去の積み重ねですから、
魔法のように一瞬で変えることはできませんが、
わかろうとする事で、変わろうと決める事で、徐々に確実に変化は訪れますから、
自分の状況を客観的に気付いていくことから始めて見てください。
不眠症からのメッセージ
眠る時間に眠れないのは、交感神経が優位に立っているというお話をしました。
眠れないほど、頭をフル回転で動かしている要因はなんでしょう。
自分の思い通りにならないイライラでしょうか?
未来に対する心配や不安でしょうか?
神経質になっている原因を探っていきましょう。
コントロールを手放す
眠れない方は、いわゆる「心配性」の方が多いです。
「心配性」の方というのは、
「心配」から逃れるために、全てをコントロールしたがる性質を持っています。
思い通りにいけば、
自分が安心できるため、全てを自分の思い通りにしようと試みます。
しかし、世の中全て自分の思い通りになるかと言えば、どうでしょう。
特に、相手がいる場合などは、こちら側の思い通りになることはまずありませんよね。
なのに、人は無意識に
自分を心煩わせるのを避けるために
自分の考え、意見に沿うよう、周りに合わせてもらいたがります。
そして、望み通りにいかない度に、
言いたい言葉を飲み込んだり、
逆に強く出て支配しようとしたり、
思い通りにならないことへの怒りでイライラしてしまったりしてしまいます。
なぜ「心配」が湧いてくるのかというと、
そもそも「自分」という存在に対し、
不安定で安心できない気持ちが心の奥深くに感じているからです。
そのために、安心を得ようと自分以外のもので埋めようとしてしまいます。
人によっては、物質的なものかもしれませんし、環境かもしれません。
もしくは、愛されていると言う実感かもしれません。
ですが、残念ながら、
あなたの欲しいもの、心の拠り所とするものの
一ミリの隙間も無いほどぴったりフィットするものは、あなた以外に存在しません。
「こんな私をわかってよ!」とばかりアピールすれば、
周りはだんだんと離れていってしまうでしょう。
「〇〇診断」とか言うのも、
自分をよく知り、自分が自分と上手に付き合う為のもので、
自分以外の人に知って理解してもらうものではありません。
自分の心でさえ、すべてコントロールするのは難しいのに、
ましてや他人の気持ちや考えまで、思い通りにすることなどできはしないのです。
恐れを手放す
「恐れ」と言う感情は、「過去」からやってくると言われています。
前はこうだったから、
あの人にこう言われたから、
前はこれで上手く言ったから(上手く行かなかったから)
私たちは、これまで生きてきた分の歴史というものを
常に背中に感じ生きています。
前へ進むのを抵抗する理由に、過去から理由を持ってきます。
過去は自分が経験した事なのでよ〜く知っているのは、当たり前と言えば当たり前です。
ですが、
時間というものは、前からどんどんやってくるのに、
意識を過去に引っ張られてしまったら、足は前へと進みませんよね。
過去の自分、過去の言葉で、さらに「恐れ」を膨らませることなく、
今を感じてみましょう。
今目の前にあること、今大切にできること、今やれることを意識して
行動をしてみてください。
今、という瞬間を一生懸命動いていたら、
過去の事を思い出す暇もなくなります。
身体も動かせば、肉体というものは疲れて休みを欲しがります。
本来過去の経験というものは、足を引っ張るものではなく
あなたが進む為の応援になってくれるものです。
もし、何度も何度も繰り返し思い出すことがあるとしたら、それは必要があって起きたこと。
この先の未来に向けて、
何か気付く必要があって潜在意識が起こさせた出来事ですから、
客観的に分析をして、学びへと変えていってください。
学びへと変えた瞬間、過去の傷は癒えて思い出すこともなくなっていきます。
不安を手放す
「恐れ」が過去からやってくるなら、
「不安」は未来からやってくると言われています。
まだ起きていない事に不安を抱くのは、誰しも一緒です。
経験したことない未来がどうなるか、誰にも想像することはできません。
自分だけの想像を膨らませて、不安になるのはやめましょう。
人は「悩み」があると、
自分だけがこんなにも悩んでいる、こんなにも苦しんでいると
殻に閉じこもってしまいますが、そんなことはありません。
どんな人でも多かれ少なかれ「悩み」や「不安」があります。
今、笑顔で幸せそうに見える人も、人間である限り辛いことも悲しいことも経験しています。
自分一人が不幸なんてことはありません。
私も、正直「未来」に対して不安はあります。
ただ、
「不安」が浮かんでも
「不安」の状態のままにだらだらと持ち越さないというの術をいくつか用意しているだけなんです。
「恐れ」と同様に、
今という時に意識を持ち続けるということで「不安」に意識を持っていかれないように
することができます。
「病気」をしていると、もっと悪くなってしまうのではないか、と
まだ先の未来に「不安」になってしまうこともあるでしょう。
人間は、欠けている部分は容易に目を留めてしまうので、
そのままでは、悪くなる理由、できない事柄をあげてしまいがちです。
それで、何か解決できればいいのですが、
残念ながら「不安」な気持ちは心地よいものではありません。
こんな気持ちいやだ、避けたいと思うほど、かえって不安を膨らませることになっていくのです。
そこを乗り越えるには、今に意識を向け、
「良くなるには今何をやろう?」「今やれることはなんだろう?」と
誰かのためにやれることがある自分を想像して見て欲しいのです。
瞬間、瞬間に悦びを感じられる行動へと結びつけて見てください。
自分も目の前の人も悦べる事に力を注げば、
「不安」が心を支配することなどなくなっていきます。
孤独を手放す
「恐れ」も「不安」も奥底で感じているのは、「孤独感」です。
時折、
現実を見たくなくて、向き合えなくて、
例えば、アルコールに頼ったり、刺激的な快楽へと向かう場合がありますが、
それは決して良い睡眠には結びつきません。
根本原因の解決には何一つなっていないからです。
「孤独」とは、さみしさの表れですが、
「私を理解してくれる人がいない」ではありません。
「理解しようとしていない」ことから生まれるのです。
相手に、自分のことだけ理解して欲しい、なんて都合の良いことは残念ながら起きません。
互いにそう思っていたら、意見のぶつかり合いになるだけです。
理解して欲しいなら、自分の気持ちを、自分で受け止める事をして見てください。
そして、相手より先に相手の気持ちを理解しようとしてみてください。
孤独は相手が孤独にさせるのではなく、
自分から人との繋がりに壁を作ってしまうことで起きるのです。
まとめとアドバイス
「不眠症」を改善していくのに、
朝は太陽の日差しを浴びて、体内時計を整える。
生活習慣を変える。
適度な運動をする。
一般的なことももちろん必要だと思います。
ただ、私はそれでは足りませんでした。
「脳」を休んでもらえるよう、いろんな事を考え過ぎるのを手放すことが一番の薬となりました。
あの人はこんな風に思っているに違いない、
なんであんな言い方をされなくちゃいけないの、
自分だけ妄想に自分の心と時間を取る事をやめていきました。
その背景は、こんな言葉で自分をがんじがらめにしていた自分自身です。
あなたも、こんな言葉ばかり呟いていないでしょうか?
自分を縛っていると、相手もそれに従って欲しいと無意識に縛っていきます。
もちろん思い通りになりませんから、モヤモヤイライラ。
そして、自分も苦しい。
「夜眠れない」のも
「夜は寝るもの、夜は寝なければならない」という事を当たり前だと思っているから。
本来、人の身体は、睡眠を必要とするようにできていているので、
今、眠れなくてもいつかはちゃんと寝れるのです。
眠れないという事実だけに目を向けるのではなく、
寝れないほどに「頭の中」を奪われてしまっている「心のくせ」に気付いて、
解放していってあげて欲しいのです。
自分を縛っている沢山の自分にとってだけの当たり前を崩していく、どんどん心は軽くなり、
これまでゼロか百でしか判断できなかった基準が緩み、
寛容さを身につけていくことができます。
すると周りに対する適応力もつくので、
いつも感じる緊張状態からもさらに解放されていきます。
そして、大切なことをもう一つ。
人の心は、自分だけ幸せであっても心から嬉しくなるように出来ていなくて、
誰かと幸せを分かち合うことで悦びと幸福感を味わえるようになっています。
だから、人と人との関わり合いが必ずあり、
最初から「孤独」では生きられないように産まれてきているのです。
だからすべてを信頼し、安心を感じ続けてください。
ネガティブな感情からくるコントロールを手放して、心休める時を過ごしてみてください。
穏やかに過ごす心は、誰かから持たされるものではなく、
自分で創り上げていくものです。